保育園って「かわいそう」?【0歳・1歳の保育園のメリデメ】
育児休業給付金が支給されるのは、1歳の誕生日前日まで。
延長して1歳半、2歳…と期間が延ばせる場合もありますが、保育園に入園できないなどの要件を満たした場合のみ認められます。(2025年春より「落選狙いの防止」としてチェックが厳格化されるようですね)
多くのワーママが、
1歳若しくは1歳4月期で、あるいは激戦の1歳4月期を避けるために0歳で復帰するのではないでしょうか。
私も一人目は0歳4月期(生後半年未満)で、二人目は1歳で復帰しました。
でも…
- こんなに小さいのに保育園に預けるの?
- まだ○○(寝返り、一人歩き等)もまだなのに。はじめてを見逃すの?
- こんなにお母さんを求めてくれるのなんて今だけなのに
- ここまでして働く意味ってあるの?
などと思い悩みました。それはもう、保育園の内定通知をもらった日からずっと昼夜泣きながら考えていました。
今もことあるごとに悩んでるよ
これはワーママ永遠の悩みだと思う
働くと決めたのも、預けると決めたのも自分。
でも子どもの様子や会話、周囲の何気ない一言によって、簡単に振り出しに戻ってしてしまうこの悩み…
これから保育園に預けようとしているご家庭やプレママ、葛藤しながらがんばっているともばたらき家庭に、メリットとデメリットをシェアしたいと思います。
乳児(0~2歳)から保育園にいくメリット
1 生活リズムが整いやすい
情緒の安定や記憶の定着においても重要
予定がない日はだらだらと、おでかけの日は「今日くらいは」とルーズになってしまいがちな生活リズム。
決まった時間に朝日を浴びて、昼寝をして、夜眠ることは、
免疫力を上げるだけでなく、情緒の安定や記憶の定着においても重要であることがわかっています。
出勤するとなれば親も強制的に規則正しい生活リズムで過ごすことになるので、子どもにとっては良い影響といえますよね。
また、保育園の連絡ノートには、親が就寝・起床時間を書く欄があり、逆に保育士さんが昼食の時間や昼寝の時間を書いてくれます。
「寝ぐずりがひどい」「帰宅後疲れて寝てしまう」といった悩みを共有し、
「朝は何時、昼は何時に起こして、夜は何時に寝る」といった、
その子にあった睡眠のリズムを探し、実践できるようになります。
同じ月齢でも、必要な睡眠時間は個人差があるね
2 社会性が身につく
多様な人間関係から生まれる刺激
乳児のうちは、上に兄弟がいなければ、関わる人は限られるのではないでしょうか。
親以外、特に同年代のお友だちとのやり取りは、子どもにとって大きな刺激となります。
お友だちがしている様子を見て、
意欲がかきたてられてハイハイや一人歩きが進んだり、鉄棒や指先を使う遊びにチャレンジしたり。
数日前におもちゃの取り合いをしていたと聞いていたら、一つ手渡して一緒に遊べるようになったり。
子どもたちのルールや社会が作られていくのを目の当たりにしました。
年次が上のクラスの子どもたちはもちろんのこと、
0歳の子にも自分より小さい子のお世話をしたいという気持ちがあるようで、数か月月齢が早いお友だちがよく世話を焼こうとしてくれたのも微笑ましかったです。
関わり方、伝え方、反応…いくつものバリエーションを受け取って、社会性やコミュニケーション能力を身につけていくのだなと思いました。
子ども同士のおもちゃの取り合いなどトラブルは保育士さんが報告してくれるから大丈夫。
まだ言葉でうまく伝えられず、思わぬケガにつながることもあるので、爪を短く整えるのはマスト!
3 登園しぶりが激しくなりにくい
基本的にはだっこをバトンタッチで出勤できる
単純に言語能力の発達とパワーの問題かもしれませんが、登園しぶりは比較的激しくなりにくいです。
離れがたくて泣いても、基本的に保育士さんにだっこをバトンタッチで、親は出勤ができました。
年齢が高くなってから入園するお友達を見かけることがありますが、
保育士さんの腕を払いのけたり、ママを走って追いかけたり、言葉で「行かないで」と泣いたり…
後ろ髪を引かれる度合いがさらに高く、私にとってはヘビーだったと思います。
それでも子ども送った後よく泣いてたよね
4 トイレトレーニングがスムーズ
その子にあったタイミングや方法を示してくれて焦らずに済む
ママも子どもが生まれてからママになったので、子どもの発達はわからないことだらけです。
特にトイトレ!いつ何をしたらよいのか、さっぱりわかりませんでした。
同じ月齢の子がもうおまるに座る練習をしていると聞いて慌てたり、まだまだなのに補助便座を買ってみたり…
でも保育士さんはさすがプロ!うまくいかないときには、
「足がつかないのがこわいようですね」など原因を見抜き、子どもにあったタイミングで「そろそろトレーニングパンツに行けると思います」などと的確にアドバイスをしてくれました。
結果、あまり苦労せず2歳半には大小ともに完了しています。
トイトレの極意は「焦らず、急かさず、叱らず」だそう
タイミングを一緒に見計らえたから焦らずに済んだよ
5 子育てにおいて客観的な視点が得られる
子どもの性格や強み・遊びの嗜好を知って強みをのばせる
生まれた日から育児日誌をつけていたのですが、今見返してみると、なんというか…
過度な心配とポエムの嵐!いらない情報が多すぎる!
不安があってもなかなか解消されないから堂々巡りだし、
いつ何ができるようになったとか、何に興味を示したのかとか、後で見返したい情報は埋もれてしまっていて、見返すのに勇気がいる代物になっていました。
数十年後には宝物になってると信じてる
その点保育園の連絡ノートには、第三者(保育士さん)の目を意識して簡潔に伝えることができました。
先生のコメントもよく見てくれていることがわかる内容で、後で見返しても育児日誌としても完成度の高いものになっています。
「小児科に行くほどではないかも…」という不安を相談して解消することができたし、子どもの性格や強み・遊びの嗜好についても、客観的に知ることができました。
家でのレジャーやプレゼント、習い事の参考になったよね
6 成長をともに喜び、応援してくれる存在が増える
0~2歳児は配置基準が手厚い
2024年現在の保育士の配置基準によると、0歳児は3人に1人、1~2歳児は6人に1人保育士さんがつくことになっています。
3歳児になるといきなり20人に1人になるよ
…オレだったら気が狂いそう
これは最低基準で、実際我が家が通った園の配置は0歳児は2人に1人、1歳児は3人に1人、2歳児は4人に1人でした。
保育園の見学の際に確認するのがいいと思う
近隣に祖父母や親戚、知人がおらず、親のほかに関わりを持ってくれる大人がいない我が家にとっては、本当にありがたい存在でした。
親の愛を一身に受けて育つことは尊く素敵なものですが、たくさんの人から愛をもらって育つことも、同様に素敵なものだと感じます。
保育士さんは「働く女性」の先輩が多数
保育園で働いている保育士さんにも、働く女性がたくさんいます。
子育ての大変さも、仕事の大変さもわかっていて、その上我が子のこともよく知ってくれている保育のプロ。
これ以上ない心強い存在です。
自分たちも激務なのに、笑顔で「おかえりなさい」を言ってくれる
大人でも子どもでも、居場所や心の拠り所が複数あると心強いですね。保育園のおかげで、孤独な育児にならずに済みました。
7 仕事のブランクを少なくできる
今後も働きたい気持ちがあるなら少ないに越したことはない
産休もいれると、0歳で復帰しても1年ほどブランクが空きます。
一人目と二人目の時を比べると、仕事については1歳で復帰した時のほうが断然大変でした。脳が全くついていかない…
老化もあるのでは…
…聞こえません
育休中のリスキリングどころか、職場を取り巻く状況やツールの変化など、元の仕事に戻るだけでキャッチアップが大変でした。
あと、これは仕方のないことなのですが、
同期が昇進したり重要な仕事を任されているのを見て、何とも言えない気持ちになったりもしました。
今後同じ職場で働き続けるにしても、転職を視野に入れるにしても、ブランクは少ないに越したことはないと思います。
8 収入が得られる
現代は貯め時が低年齢化している?
よく、「子育て世帯の3回の貯め時」として以下のように言われますよね。
- 結婚してから子どもが生まれるまで
- 子どもが生まれてから小中学生の時期まで
- 子どもが独立してから親の定年まで
諸説あるけどおおむねこんな感じ
でも最近、②の「子どもが生まれてから小中学生の時期まで」の貯め時については、疑問に思います。
現代においては、
「子どもが生まれてから小学生になるまで」と短くなっているのではないでしょうか?
小学生で全く貯められないとは思わないけど、貯め時のウェイトが低年齢化していると思う
小学生になったら、保育園がどれだけありがたかったか!という話はよく聞くね
そのため、今のうちに収入を得るのは、未来のために重要だと思われます。
乳児(0~2歳)から保育園にいくデメリット
ここまでメリットを列挙しましたが、デメリットももちろんあります。
1 感染症にかかりやすい
子どもは本当によく風邪をひきます。ほんっっとうによくひきます。
母親からもらった免疫が切れ始める乳児期は、感染症にかかりやすく、また重症化しやすいです。
せっかく復帰しても、しばらくはお迎えコールが続くものだと思っていたほうが良いと思います。
職場には負担をかけてしまうし有給はすごい速さで消える…
2 栄養摂取の不安がある(離乳食完了期前の場合)
離乳食が完了していない場合、保育園では主に粉ミルクを飲むことになります。
(冷凍母乳を預かってくれる園もありますが、衛生面から減ってきている様子)
栄養の大部分をミルクから摂っている月齢の場合、ミルクが飲めないと保育園に預けることはできません。
粉ミルクや哺乳瓶に慣れておくのはもちろん、家族以外から哺乳瓶で飲めるかも重要となります。
うちの子はハングリーストライキして大変だったよね
粉ミルクの銘柄や哺乳瓶の乳首・環境など、場合によっては全く飲まなくなる子どもも少なくないです。
預けられるのかどうかその子の様子を見てから判断するのがおすすめです。
昼休みに搾乳した母乳を捨てながら、今日はミルク飲めているだろうかと泣く日もあった
3 「はじめて」を見逃す可能性がある
子どもの成長はあっという間で、何をしても愛らしく、嬉しいもの。
寝返りや一人歩きなど、見逃したくない瞬間がたくさんあります。
保育園で過ごす時間が多くなる保育園児は、その瞬間が園になる可能性も十分ありえます。
うちの子もはじめての寝返りは保育園だったね
できる前はどうかどうか土日に!などと思っていましたが、あっさり保育園で。
でも、保育士さんもわかってくれています!
お迎えの時にたくさんの先生方が興奮気味に教えてくれて、写真を見せてくれて、「一緒に喜んでもらえるのは嬉しい」と思いました。
帰宅後もキラキラの笑顔でやって見せてくれて、とても喜んだと同時に、感動が薄まったとか残念だったという気持ちにならなかった自分に安心したことを覚えています。
4 一緒に過ごせる相対的な時間は少ない
時間はみな平等に24時間で、子どもが成長していく速度もコントロールはできないので、一緒に過ごす時間が短くなることは否めません。
四六時中一緒にいることをよしとするのか、向き合える時間を濃密にすることをよしとするのか…
これは完全に価値観によって異なる部分だと思います。
ただ、どちらかというと前者だった私でも、育休中に「少しでいいから自分の時間がほしい」と思うことがありました。
トイレにもゆっくりいけないとかね
その点においては、通勤時間や昼食時間など、自分の時間が確保できるようになりました。
子どもといる時間をより大切に思えて、限られた時間を全力で向き合おうとするので、育休中ののっぺりした日より、メリハリがついてよかった面もあります。
5 親子ともに体力的にハード
0~2歳といえば、まだ夜泣きがあったり夜間授乳があったり。親も一晩眠るのはなかなか難しい年齢です。
また、お腹がすくのも早いので帰宅後すぐにごはんが食べられないと機嫌が悪くなって泣いてしまうことも。
一方で完全に大人と同じメニューではないため準備に手間取ることもあります。
うちの保育園は哺乳瓶持参だったので、帰ってから哺乳瓶を洗って消毒して…というタスクがありました。持ち物が多いのでそういった細かなタスクも生じます。
おむつにも記名が必要だったね
そのため毎晩寝不足のまま、家事に追い立てられて、残業できないから仕事にも追い立てられて…という毎日になります。
手を抜けるところは抜かないと生きていけない
保育園に預ける悩みのまとめ
罪悪感を捨てて、自分の決断を肯定しよう
この悩みには正解がなく、それぞれの家庭の価値観、その子の性格・特徴によるのだと思います。
でも、子どものことを愛し、よく考えているから悩むのであって、その時点で「かわいそう」とは違うのではないでしょうか。
悩みは尽きないものですが、
子どもに引け目や罪悪感を抱いて関わることは、
「これが当たり前」と思って順応しようとしている子どもに
「自分はかわいそうなの?」と不安を与えることになってしまいます。
もし、保育園に預けて仕事をすることを決めたのであれば、
- あの時これが最善だと思った自分の決断を肯定する
- 正解だったと思える未来をつくる努力をする
- 子どもに罪悪感を抱かない!
- 自分がしないとダメなこと、そうじゃないことを明確にする
- 徹底的に無駄を省く
- それに対して罪悪感を抱かない!
ことが大切なのではないかと思います。
悪いことなんて、ひとつもしてないから!!!
ともばたらき家庭のみなさん、一緒に胸を張りましょう!