『くだもの』0歳からおすすめ!「どうぞ」がつなぐ他者とのかかわり

どんな絵本?
離乳食の初期から食べられ、赤ちゃんに身近なたべもの、くだもの。
すいか、桃、りんご…
平山和子さんの写実的でありながら、温かみのある、
みずみずしさや空気感さえ伝えるような絵が魅力的です。
作品情報
作品名 | くだもの |
著者 | 平山 和子 |
出版社 | 福音館書店 |
価格 | 990円(税込) |
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ページ数 | 24ページ |
大きさ | 22×21cm |
初版年月日 | 1981年10月20日 |
出版社によるおすすめ年齢 | 読んであげるなら2歳から |
こんな方におすすめ
- くだものが好き
- 食べることへの興味をもってほしい
- 「どうぞ」のやりとりを楽しみたい
『くだもの』のあらすじ
まずはくだものの全体像が紹介され、隣のページには、
食べやすいように皮を剥いたり切られたり、
綺麗に洗われたりしたくだものが
「さあ どうぞ」と差し出されます。
思わず手を伸ばして、くだものを受け取りたくなる絵本です。
魅力① 「どうぞ」がつなぐ他者との関わり
幼い子どもに、
「どうぞ」と何かを差し出された経験は、
多くの人にあるのではないでしょうか。
生きる全てにお世話が必要だった赤ちゃんも、
数ヶ月も経てば与えるよろこびに気づき、実践しようとします。
「どうぞ」「ありがとう」のやりとりは、
人との関わりや思いやりを感じられる
コミュニケーションのはじまりと言えるかもしれません。
『くだもの』のなかでは、
「どうぞ」と差し出してくれる人物の顔は見えません。
でも、きれいに切られた果物から、短く整えられた爪から、
あたたかな愛情や慈しみが伝わってきます。
魅力② くだものから感じられる四季
この絵本の魅力は、
ただくだものが図鑑的に並べられているわけではない
ところです。
いまやお店に行けば、
一年を通じて手にすることができるものもありますが、
くだものには旬があります。
この絵本では、くだものが四季の順に登場します。
りんごの時には抜けるように高い空が、
栗の時には差し出す大人の手元に、暖かなセーターが描かれるのです。
たぬきより
我が家では、0歳3ヶ月ほどからこの絵本を手に取りました。
わたし自身が子どもの頃好きな絵本で、
「さあ どうぞ」のくりかえしが赤ちゃん好みであると思ったからです。
はじめはじっと見つめていた子どもも、
次第に手を伸ばし、やがて口に運ぶ仕草をするようになり、
ついには、絵本を読むわたしの口元に
「どーじょ」と差し出してくれるようになりました。
そのうれしかったこと!
膝の上から振り返って、懸命に差し出されたやわらかなこぶしと
見上げる満足気な顔は、きっと一生忘れないと思います。

最後のページの女の子の表情に重なるものがある。

今は子どもたち二人で競い合うように口に運ぶのにはまってるね。
おすすめの読み方
絵のくだものを口元に運んでみる
「さあ どうぞ」の言葉といっしょに、
くだものを口元に運んでみましょう。
「甘ーい」とか「しゃくしゃく」とか、
「ママのだいすきなももー!」とか。
そのもままの反応でいっしょにたのしめるとよいと思います。
「どうぞ」と子どもの口元に運んでみるのもよいですね。
本物のくだものを食べるときに並べて見せる
絵に登場するくだものを食べる機会があれば、
切る前にこの絵本と並べて触らせてみたり、
食べるときにもテーブルに立てておいて、
「おんなじだね」と楽しんだり。
自然な形で食育になるのもよいですよね。